秋らしい気候になり、城めぐりにはよい季節になりました。
今治城へは平日でも約300人の方が来館されています。
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秋晴れの今治城 |
さて、今治城山里櫓では特別展「動乱の時代と人びと―今治市域の幕末―」がはじまりました。(会期:2023年10月7日から12月10日)
今回の特別展のキーワードは、「幕末」「民衆・庶民」です。
みなさんは「幕末」というと何をイメージするでしょうか。
坂本龍馬や西郷隆盛、新選組、高杉晋作といったヒーロー
あるいは、ペリー来航、禁門の変、大政奉還、戊辰戦争などといった事件
そういったことをイメージする人が多いのではないでしょうか。
ドラマや漫画、ゲームといったエンタメでも取り上げられるこのようなヒーローや大事件のエピソードは、幕末好きにとっては血の騒ぐものばかりです。
かくいう本特別展担当の学芸員も、幕末好き。
担当学芸員の幕末入門は、中学生のころに夢中でプレイした新選組が活躍するゲームです。
高校生のころにはオープンキャンパス(大学の見学)にかこつけて、新選組関係の史跡をめぐりました。
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高校生当時に撮った京都の西本願寺太鼓楼(新選組屯所跡)の写真 |
しかし、実は「幕末」という時代を経験したのは、こういった華々しい活躍をしたヒーローたちだけではありませんでした。
また、ペリー来航や戊辰戦争などの大事件もヒーローたちだけに関係するものではありませんでした。
ここで出てくるのが、2つ目のキーワード「民衆・庶民」です。
ヒーローたちが活躍したのと同じ時代、彼ら、民衆・庶民はどのように幕末を生きぬいたのでしょうか?
幕末好きでも、あんまりよく知らないな…という方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、民衆・庶民視点を取り入れて今治市域ゆかりの歴史資料を展示しました。
たとえば、幕長戦争(長州征伐)で船のこぎ手として動員された人びと、外国船の来航に対応して海岸防備のために集められた人びと、などなど
幕末の事件や政治の動きと関連させながら紹介しています。
新たな幕末史を発見していただけることと思いますので、ぜひ期間中にご来館ください。
また、今回の特別展では図録を発行しています。
内容の充実はもちろんのこと、表紙・誌面デザインにもこだわって作成しました。
図録は、天守1階グッズ売り場と、特別展会場の山里櫓で700円(税込)販売しています。
ぜひお手に取っていただけますと嬉しいです。
さらに、特別展期間中には、講師として愛媛県歴史文化博物館 学芸課長の井上淳氏をお招きして、記念講演会「庶民が生きた幕末維新」を開催します。
参加は事前申し込みが必要です。
講演会の内容や申し込み方法などの詳細はコチラから↓
特別展関連企画 講演会
さらに、さらに、11月23日(木・祝)14:00~は、展示を担当した学芸員によるギャラリートークを行います。
こちらは申し込み不要です。天守1階で観覧券をご購入のうえ、特別展会場(山里櫓)へお越しください。
特別展詳細↓
特別展「動乱の時代と人びと―今治市域の幕末―」
学芸員M